学会の活動
研究会報告
概要Outline
九州部会報告
年に一度の九州部会(通算第3回)研究会を2024年3月9日(土)福岡大学2号館で開催。
対面で20名、オンラインで9名参加。
異文化経営学会九州部会(通算第10回)との合同開催で、
対面による4名の報告と記念講演で構成。
第一報告の劉先生は日中間のビジネスの変遷を
政治・倫理・哲学など非市場という側面から分析、
中国事業展開の方向性についての考察だった。
第二報告では創立30周年を迎える日本広報学会の理事長から
過去に取り組んでも達成できなかった「広報の定義」を学会としての共通見解にまとめ、
現代社会への理解促進への意気込みが感じられた。
第三報告は万葉集の歌の中に広報戦略があったという大胆な発想で興味深かった。
第四報告は外国語の翻訳に焦点を当て、国の文化等を背景に真意を伝えているか、
広報の問題ではあるが異文化理解に必要不可欠という
実務を通じての視点は二つの学会に共通する報告だった。
記念講演は、少子化時代における大学の役割と未来についての話で、
大学は地方にあって地方を創生させるためにあるべき論は納得だった。
学生を県外に送り出すのではなく、教員も介護士も、観光政策も
資格等その担当者を生み出す大学が県内にあってこそで、
なければ自治体運営も教育も福祉も出来なくなるという警鐘でもあった。
全国で定員未達による閉鎖が進む中、佐賀県に近い韓国をテーマにした学科の新設、
さらには男女共学4年制大学「武雄アジア大学」構想も
地に足をつけた活動でワクワクするものだった。
◎第一報告「『統合戦略』の観点から、
日本企業の中国事業展開に関する考察」・報告者:劉慶紅(慶応ビジネススクール教授)
◎第二報告「新たな広報の定義」・報告者:柴山慎一(社会構想大学院大学教授、日本広報学会理事長)
◎第三報告「万葉集にみるコミュニケーション~広報的視野から~」・報告者:太田民夫(元東海大学教授)
◎第四報告「国際広報と翻訳」・報告者:安部由紀子(慶応義塾大学国際センター講師)
◎記念講演『アジアと結ぶ地方創生~少子化時代における大学の役割と未来、
ジタバタする・「無遠慮」に巻き込む小規模/地方/女子/短期/大学の逆襲?!』
・講演者:学校法人旭学園佐賀女子短期大学学長の今村正治
◎全体講評:柴山慎一(日本広報学会理事長)
◎閉会挨拶:馬越恵美子(異文化経営学会会長 桜美林大学名誉教授)
◎懇親会:文系センター16階「スカイラウンジ」
(九州部会長 小野豊和)