学会の活動
研究会報告
ここでは、研究事例・交流部会、研究会(学会助成研究)での活動についてご紹介します。
次回開催予定 Next Event
情報流通構造の事例研究会
12月23日の研究会では、これまで取り組んできた「アルゴリズム三部作」の総括として、
生成AIが情報流通にもたらしている最新の構造変化をテーマに扱います。
ChatGPT、Google SGE、PerplexityなどのAI検索統合を前提に、
情報の発見・評価・拡散の構造がどのように変わりつつあるのかを整理し、
PR実務における応用、E-E-A-T、危機管理、SNS波形設計までを体系的に解説します。
広報実務者、研究者のいずれの立場にとっても、
今後の議論や実務設計の基盤となる内容です。
関心をお持ちの方は、ぜひご参加ください。
参加をご希望の方にはGoogleカレンダーで招待します。
■準備の都合上、前日までに参加希望の旨をお知らせください。
■オンライン開催 12月23日17時~18時
■本研究会の到達目標
• 生成AIが情報流通に加えた「第四のレイヤー」を理解する
• 検索・SNS・危機管理におけるPR実務への応用を体系化する
• リスクと倫理を整理し、研究と実務の橋渡しを行う
■参加申し込みは:田代 順tashiro@materialpr.jpまで
(田代 順)
関西部会・研究会報告
関西部会では広報研究の活性化に資するべく研究会を定期的に開催しています。
2025年度の第1回研究会は、2025年10月18日(土)に、
「広報のクリエイティブ」をテーマに開催いたしました。この研究会は、
日本広告学会関西部会との合同研究会として実施し、
両学会あわせて26名が参加する盛況となりました。
メインゲストにPR会社マテリアルの新進気鋭のクリエイターである常谷友梨絵様をお招きし、
PR会社のクリエイターはどのようなことを考えながら活動しているのかについてお話を伺った上で、
パネルディスカッションで広告のクリエイティブと比較しながら議論を深めました。
第2回研究会は、2025年12月11日(木)に、
「宝ホールディングス歴史記念館見学会」として開催いたしました。
参加者15名が普段は一般非公開の記念館に特別に入館し、
平尾嘉之館長による展示内容の説明を受けながら館内を巡りました。
また、その後の意見交換では、
社員を対象とした企業博物館の運営に関して活発な議論が展開されました。
なお、今回の研究会には、在関西の複数の企業博物館の関係者にも参加いただけたことで、
濃密な議論が実現しました。終了後は近隣のお店で忘年懇親会を開催し、
会員相互の交流を深めることもできました。
第3回研究会は2026年2月に開催予定です。
詳細が固まりましたらあらためて会員のみなさまにご案内差し上げます。
(伊吹 勇亮・関西部会長)
SNS選挙研究会活動報告
<第6回研究会開催>
実施日:11月10日(火)18時~20時オンラインにて実施
参加者:喜多村、ブレッドスミス、波、北島、石川
〇広報学会大会での発表振り返り
【ポスター発表2件】
ブレッドスミス美奈子
「YouTube上の党首討論コンテンツに対するコメント分析による視聴者の政治的関心の可視化」
喜多村祐介「2025年参議院選挙において躍進した政党のYouTubeコメント分析」
「人物評価が52%、政策評価40%であるとわかり興味深かった」
「政策評価の細分化についてはできそう」「学会ではAI使った分析に関心が高かった」
「保守とリベラルを区別すればいいのか」といった議論がなされた。
【口頭発表】
石川慶子「選挙におけるSNSの有効性と課題を広報視点から考えるー2025年参議院選挙から」
・議席を伸ばした政党のSNS,AI活用共通要素が判明した
・学会発表でPR会社の介入が確認できた。
・デマ情報拡散防止への関心が多く見られた
・政党ではなく個人でSNS戦略を成功させている事例を次は分析したい
そのほか
・日本テレビ政党公式記者会見ランキングでは、
YouTube視聴回数10月のトップは意外にも榛葉幹事長。高市さんを抜いていた。
この要素について議論し、要素が分解できないか討議。
・ニューヨーク市長マムダニ氏のSNS戦略:完成度の高いプロによる動画制作でステージが変わったのではないか。
〇ヒヤリング候補者には討議
〇次回の研究会開催:12月22日(月)18時
(主査:石川慶子)
30周年記念事業「経営者インタビュー調査」進捗報告
30周年記念事業のクロージングに向けて、「経営者インタビュー調査」の結果分析を進めています。
昨年の全上場企業向けアンケートで「インタビュー対応可」と回答のあった
45社にインタビュー申込を行い、この8月~11月の間に20社のインタビューが実施できました。
20社は東京や大阪の大企業はもちろんのこと、地方企業や中堅規模の企業も含まれており、
良好なサンプルになりました。
3月のシンポジウムと次号の「広報研究」で結果を公表する予定ですので、ご期待ください。
(柴山慎一・30周年記念事業プロジェクトマネジャー)
サステナビリティ広報戦略研究会の第3回研究部会の開催報告
サステナビリティ広報戦略研究会の第3回研究部会を
2025年11月28日(金)19:00~、新宿・損保ジャパン本社ビルとZOOMのハイブリッドで開催しました。
株式会社 良品計画広報・ESG推進部 部長の阿南 理恵氏をお迎えして
「創業から変わらない無印良品の思想と、変わるコミュニケーション」を
テーマにご講演いただいた後、40分程度、
部会員等も交えてサステナビリティ広報のあり方や円滑な推進方法についての討議をしました。
会合には、主査チーム(安部、加藤、本田、永田、折笠、駒橋、柴山、杖村、竹内)含み
30人が出席し、有志で講師を交えての懇親会も開催しました。
次回の第4回会合は、2026年1月30日(金)19時~、
部会員である安藤光展氏(法政大学 客員研究員、サステナビリティコミュニケーション協会代表)に
「サステナビリティの社内浸透とその実装」をテーマに講演をいただき、
メンバーで討議します。
(安部由紀子)
理論研究部会2024:定例会7・8月報告、次回予告
本部会では毎月海外の広報研究資料を読み、議論をしています。
【報告】第15回 7月19日(土) 報告者:村上信子(大分県立芸術文化短期大学)
テーマ:国際報道における国益フレームが世論に与える影響
論文:Brewer, P. R. (2006).
National Interest Frames and Public Opinion about World Affairs.
Harvard International Journal of Press/Politics, 11(4), 89–102.
https://doi.org/10.1177/1081180X06293725
第16回 8月15日(土) 報告者:安部由紀子(北九州市立大学)
テーマ:ゼレンスキー大統領の動画分析
論文:Lim, T. H., Yang, S. C., Ng, K. T., Quek, S., & Pang, A. (2025).
Seizing the narrative in a global information war:
Examining president Volodymyr Zelenskyy’s media communication strategy.
Journal of Communication Management, ahead-of-print(ahead-of-print).
https://doi.org/10.1108/JCOM-09-2024-0182
【予告】第17回 報告者:古橋正成(オズマピーアール)
テーマ:環境プログラムにおける倫理的正統性とPR
論文:Hurst, B., Johnston, K. A., & Messner, R. (2025).
Signaling cognitive and moral legitimacy by a voluntary environmental program:
Navigating the diffusion-impact paradox.
Public Relations Review, 51(4), 102593.
https://doi.org/10.1016/j.pubrev.2025.102593
開催日程、内容:https://bit.ly/rkbhi
参加希望者の連絡先:国枝( t_kunieda@sophia.ac.jp )
(国枝智樹)
アルゴリズム研究「情報流通構造の事例研究会」
6月以降、定例開催が途絶えておりましたことをお詫び申し上げます。
情報流通構造の事例研究会「アルゴリズム研究」を9月より再開いたします。
次回は 9月17日(火)17:00~18:00、オンライン開催 です。
前回(6月18日)は「検索エンジンとアルゴリズムの進化と広報対応」をテーマに、
検索技術の歴史や広報における“発見設計”の重要性について議論しました。
今回はテーマを進め、「現在のデジタル空間における情報・ニュースの拡散の仕組み」 を読み解きます。
SNS、とくにX(旧Twitter)のトレンド形成やニュースプラットフォームでの転載ルールなど、
デジタルPRの構造を多層的に捉え、大きな論調をいかに設計できるかを議論したいと考えています。
資料は事前に共有いたします(前回レポート、完成前の参考資料含む)。ぜひご参加ください。
参加受付:tashiro@materialpr.jpまで
(田代)
30周年記念事業の進捗報告
1.広報学会30年史は最終稿の確認をしています。
9月末の発刊目指して最終コーナーを回りました。
皆様のお手元には10月には届く予定です。完成をお楽しみに!
2.「経営機能としての広報」についての経営者インタビューが進んでいます。
昨年のアンケートで「インタビュー受諾可」としていた45社に申込をし、
その中から、この8、9月にインタビューを受けてくれる企業の経営者にインタビューを始めています。
インタビューへの参加希望者27名にも同席して頂きながら、貴重なインプットができています。
10月12日の東京都市大での研究発表全国大会で速報の発表をしますので、こちらもご期待下さい。
(柴山慎一・30周年記念事業TFプロジェクトマネジャー)
サステナビリティ広報戦略研究部会・活動報告
第3期の活動開始にあたり、第1回会合が2025年5月30日(金)、ハイブリッド形式にて開催されました。
主査チーム(安部、折笠、加藤、駒橋、柴山、城島、杖村、本田/敬称略)を含む25人が出席し、
研究会の今後の展開に向けた議論をしました。
本研究会は、サステナビリティ経営の進展に伴い、
企業と社会をつなぐコミュニケーション機能の再構築が求められているとの認識のもと、
2021年度に発足。現在は第3期(2025年度・2026年度)に入り、
企業のサステナビリティ/広報担当者、メディア・広報関係者、アカデミアなどのメンバー計32人が
「企業が持続可能な社会の実現に貢献しつつ、
効果的かつ信頼性の高いサステナビリティ広報戦略をどのように構築・実践するか」について、
有識者・実務家からの実例報告、対話を通じて研究活動を進めています。
第1回会合では、参加メンバーによる自己紹介を通じて相互理解を図った後、
第2期までに実施された研究内容の共有を行い、これまでの成果と課題を振り返りました。
続いて、第3期における活動計画、運営方針、体制について確認し、
今後の講演テーマや講師候補についても具体的な意見交換が行われました。
活発な議論を通じて、研究会の方向性と相互理解が深まり、実りあるスタートとなりました。
第2回会合は、9月17日(水)に、サステナビリティ分野で長年にわたり
実務と研究の両面でご活躍されている河口眞理子氏(立教大学特任教授、元大和総研)を講師にお迎えし、
「サステナビリティ広報を考える前に、
『社会』との『コミュニケーション』とは何だろうか?」をテーマにご講演いただきます。
(安部由紀子)
大手小売業の協力で実証実験を予定
2023年4月からスタートした「人的資本経営と効果的IC施策研究会」では
3年目を迎えた今年度には、先進企業の事例研究と並行して、
対話施策の効果を検証する実証実験プログラムを進める方向で
協力企業との具体的な計画を検討しています。
世界各地の政治・社会を覆う分断の構図はニュース画面に映るだけでなく、
わが国企業社会にも深く突き刺さりつつあるかもしれません。
人的資本経営の導入を提言した人材版伊藤レポートの中にも、
対話(ダイアローグ)施策が30か所も登場し、経営推進のドライバーとして位置づけられています。
その意味で今回の実証実験プログラムは、
ある意味伊藤レポート版「実践施策」の可能性を秘めるとともに、
人的資本経営を定着させていく企業文化の要素も孕むのではないかと思われます。
(清水正道・研究会主査)
過去の研究会報告
設立30周年記念事業の進捗報告
第31回研究発表全国大会にて3名が発表
定例活動報告と次回開催
理論研究部会2024:第17回予告
サステナビリティ広報戦略研究会・第2回会合の開催報告
30周年記念事業の進捗報告
SNS選挙研究会活動報告
第98回広報塾開催のご案内
第97回広報塾開催告知
第96回広報塾開催レポート
