学会の活動

研究会報告

ここでは、研究事例・交流部会、研究会(学会助成研究)での活動についてご紹介します。

次回開催予定 Next Event

「九州部会」イメージ画像

九州部会

九州部会 部会長・小野豊和
1.研究発表全国大会(南山大学)でポスター報告。中部・関西・中四国・九州の
  4つの地域部会コーナーを設けていただきました。
2.次回研究会
・日 時:11月28日(木)18:30~20:00
・テーマ:(仮)「漫画ビジネスと漫画家育成」
・講 師:日本漫画塾代表 信濃裕馬社長
*九州部会対象ですがオンライン開催なので参加希望者は
小野(⇒ toyokazuono@gmail.com)まで。 申込〆切:11月20日

(部会長 小野豊和)

「情報流通構造の事例研究会定例活動報告」イメージ画像

情報流通構造の事例研究会定例活動報告

10月29日情報流通構造の事例研究会定例報告
【小池百合子・石丸伸二・蓮舫の広報戦略に関する概説】
2024年の都知事選において、小池百合子氏、石丸伸二氏、蓮舫氏は、
それぞれ異なる広報戦略を展開し、ターゲット層やメディアの活用方法に違いが見られました。

3人の候補者は、それぞれ異なるメディアとメッセージの組み合わせで選挙を戦いました。
小池氏は既存支持基盤を守るための安定的な戦略、
石丸氏はSNSを駆使して若者層にアピールする攻めの戦略、
蓮舫氏は親しみやすさと既存政党への批判を軸にした戦略を採用しました。
これらの戦略の違いは、選挙結果に直接的な影響を与えたと言えます。

【議論、意見、指摘】
YouTubeを活用した情報流通構造と選挙戦略に関する考察
2024年の都知事選では、YouTubeを中心とした編集動画の拡散が
選挙結果に大きな影響を与えました。
特に、候補者の一部はSNSを積極的に活用し、投票者の関心を引きつけることに成功しましたが、
一部の個人編集者が広告収入を目的として選挙応援を行った側面もあり、
情報流通が商業化される一面が露呈しました。

情報流通構造と商流の一体性
メンバーからの指摘として、情報の流通が「金流」や「物流」と結びつき、
一体化して商流として機能している可能性が示されました。
これは、選挙活動においてもマーケティング的なアプローチが重要視され、
情報が資本や物流と密接に関連している現状を反映しています。

小池百合子氏の選挙妨害とSNS批判
選挙期間中、小池氏には選挙妨害の事例もあり、ネガティブな影響を受けました。
また、今回の選挙では、衆議院選における最高裁判事の信任投票においても、
SNSでの批判が高まり、結果的に約10%が不信任票を投じたことが報告されています。

YouTubeによる拡散の影響
特に石丸氏は、YouTubeを戦略的に活用して若年層を取り込み、支持を拡大しました。
彼の支持者の約半数がYouTubeを参考に投票行動を決定したとされ、
これが選挙戦の新たな形を象徴する結果となりました。
一方で、動画の編集者や拡散者は広告収入の目的も持っており、
選挙応援と商業利益の両立が複雑な状況を生みました。

今後の課題
SNSの利用が今後の選挙においてますます重要になる中で、
情報の透明性と商業化のバランスをどう取るかが課題です。
また、SNS上の批判が投票結果に及ぼす影響についても、さらに分析が必要です。
政治と商業の交差点におけるリスク管理の強化が求められるでしょう。
情報流通の商流との一体性、SNSを通じた批判の影響、
そして今後の選挙戦における課題を概説しました。
以上

次回は11月26日18時からオンライン開催
メンバーからの自主発表がなければ
「#なめくじ投稿から倒産は防げた?」を検証します。スポット聴講も可能です。
主査: tashiro@materialpr.jp
(田代 順)

「サステナビリティ広報研究会の活動報告」イメージ画像

サステナビリティ広報研究会の活動報告

当研究会では、サステナビリティ経営時代の新たな広報機能をどのように現場実装できるのか、
事例研究を重ねています。

本年度は、次の2つの機能に焦点をあてています。
社会課題をわかりやすく説明し、自社のそれに対するスタンスを明示しながら
ステークホルダーに活動への参加を促す「コンテキスト(文脈形成)機能」と、
志をともに協働するパートナーと出会い、増やす「関係性構築機能」です。

これまでに、丸井グループやサイボウズ、UNDP(国連開発計画)、ヤマハ発動機、
アクサホールディングスの事例のほか、
中小企業におけるCSRコミュニケーションの研究報告を聞かせていただきました。
次回11月下旬の研究会では、公益重視型企業としてB Corp認証をうけているファーメンステーションから、
企業と社会の関係づくりの実践の話をうかがう計画です。

これまでに検討した内容を、第30回研究発表全国大会にて口頭発表する予定です。
会場にて議論できることを楽しみにしています。

(研究会主査・坂本文武)

「まず「対話」用語の分析作業を開始しました。」イメージ画像

まず「対話」用語の分析作業を開始しました。

HCM交流会/研究会では、5月15日(水)夜、オンラインで第1回交流会を開催したのに引き続き、
6月4日(火)には第1回対話コミュニケション(COM)部会を開催しました。
また6月下旬を目指して効果測定部会を立ち上げることも予定しています。

今年度のHCM研究会は、先進事例のケーススタディを主に学ぶ「交流会」と、
2つの研究テーマの解明を目指す「研究会」で構成されることになりました。
いわば交流とテーマ研究を両立させるハイブリッド型の作業で進めたいと
意図して活動を開始しました。

研究テーマの方も、人的資本経営の取組成果を確認する手法を検討する「効果測定部会」と、
人的資本に関わる経営活動を深掘りして企業文化にまで高めることに不可欠な
対話手法の標準化を目指す「対話COM部会」の2つのテーマを追いかけていくことにしました。

いずれの部会でも、11月開催の研究発表大会(南山大学)までには中間報告を行い、
会員各位からの意見をしっかり伺いつつ、実務に役立てられる手法の提案を行っていく予定です。

ただし効果にせよ対話にせよ、それらは日常用語としても身近なだけに、
安易に使用される嫌いがあります。そのため各々の実際の使用例などから
それらの意味を確認していくことが求められるのではないでしょうか。今後の作業が楽しみです。

(清水正道 HCMIC交流会/研究会・主査)

「情報流通構造の事例研究会」イメージ画像

情報流通構造の事例研究会

開催報告

5月27日(月)、広報学会の研究会「情報流通構造の事例研究会」がオンラインで開催され、
「森永製菓の広報戦略研究」がテーマとして取り上げられました。

森永製菓の「バニラモナカジャンボ」が発売50年を迎えるロングセラー商品でありながら、
常に製品改良を行っている点が強調されました。
特に、モナカの吸湿を防ぐ新技術「チョコの壁」を導入し、
食感を維持する取り組みが紹介されました。

広報とマーケティングが緊密に連携し、
製品の訴求ポイントを明確にしたプロモーション活動を展開しています。
2021年から24年までのニュースリリースと掲載記録から
「水面下の広報戦略」を考察しました。

最近では、「パリパリ食感」を研究テーマに据え、横浜国立大学との共同研究を通じて、
その効果を科学的に検証しています。
このような研究テーマは、メディア掲載には必ずしも有利ではないものの、
社内広報的には大変効果的であり、社員のモチベーション向上や企業の信頼性向上に寄与しています。

研究会では、これらの緻密な広報活動についての議論が深まり、
参加者にとって有益な知見が共有されました。

次回は6月29日にオンラインで開催します。

(田代 順)

「情報流通構造の事例研究会活動報告」イメージ画像

情報流通構造の事例研究会活動報告

1月定例 オンライン開催
テーマ「ビール大手各社の新製品発表の施策を比較検証する」

背景:10月にビール酒税が減税になり、各社が個性的な新製品を投入した。
日経MJでは8月下旬から9月にかけて各社の新製品を流通向け、
量販店向けに各社の動向を詳しくレポートしている。

担当は日本経済新聞東京本社、
報道ユニット食品産業グループ「飲料業界」担当Y記者

激化する新製品ローンチで日経記者の取材チャンスを最大獲得できたメーカーの
水面下の広報施策を読み解く。

戦略的な情報提供、リークや日経記者の単独取材獲得など紙面から読み取りました。

次回開催は2月26日月曜日18時より 
オンライン開催の予定 
参加希望者は 田代 順 tashiro@materialpr.jp まで

(田代 順)

「理論研究部会2022:1月定例会報告、2月予告」イメージ画像

理論研究部会2022:1月定例会報告、2月予告

本部会では毎月海外の広報研究資料を読み、議論をしています。

【報告】
第17回1月20日土、13:00~15:00、伊吹勇亮会員(京都産業大学)、
テーマ:ジェネラリスト広報

資料:
1) Miyabe, J. & Yamamura, K. (2019).
PR function's potential in fostering of corporate executives. Proceedings
for the 22nd International Public Relations Research Conference.

2) Miyabe, J. & Yamamura, K. (2021).
HR mix for better PR performance: An attempt to build a conceptual model
for an effective PR department.

【予告】
第18回2月17日土、13:00~15:00、和田仁会員(東京国際大学)、
テーマ:広報とAI
Artificial Intelligence(AI) in communications: journalism,
public relations, advertising, and propaganda

第19回3月16日土、13:00~15:00、吉田則昭会員(立正大学人文科学研究所)、
テーマ:未定

(国枝智樹)

「サステナビリティ広報研究会は事例研究を進行中」イメージ画像

サステナビリティ広報研究会は事例研究を進行中

サステナビリティ経営時代の新たな広報機能をどう実装できるのか。
3年目に入った当研究会は、
新たな機能を実装する観点や手がかりを探るべく事例研究を進めています。

インテリジェンス機能、アドボケイト機能(インプット系)は、
日立やオムロンなどの事例を、コンテキスト構築機能、関係性構築機能(アウトプット系)は、
丸井、サイボウズ、国連機関の事例をヒアリングしています。

3月の本年6回目研究会ではサーキュラーエコノミーのコンソーシアム事例から
社会を変える広報の役割を俯瞰する計画です。
年2回はハイブリッドで、それ以外はリモートにて、
全国の32人の会員と隔月で議論をしています。

「九州部会プログラム確定」イメージ画像

九州部会プログラム確定

第3回研究会開催(プログラム確定)異文化経営学会第10回研究会と合同開催

◎期日:2024年3月9日(土)13:15~17:20 懇親会(19時まで)
◎会場:福岡大学2号館 地下会議室1(福岡市営地下鉄七隈線「福大前」下車)
◎開会:13:15 挨拶(九州部会長小野豊和)

◎第1報告:13:20~13:55 報告30分、質疑応答5分
「『統合戦略』の観点から、日本企業の海外展開について考える~ポストコロナ時代における中国市場を例に~」
・報告者:劉慶紅(慶応ビジネススクール)

◎第2報告:14:00~14:35 報告30分、質疑応答5分
「新たな広報の定義」・報告者:柴山慎一(社会構想大学院大学教授、日本広報学会理事長)

◎第3報告:14:50~15:20 報告25分、質疑応答5分
「万葉集にみるコミュニケーション~広報的視点から~」・報告者:太田民夫(元東海大学)

◎第四報告:15:20~15:50 報告25分、質疑応答5分
「国際広報と翻訳」・報告者:安部由紀子(慶応義塾大学国際センター)

◎記念講演:16:05~17:00

『アジアを結ぶ地方創生~少子化時代における大学の役割と未来~』
講師:学校法人旭学園 佐賀女子短期大学 学長 今村正治氏
講師プロフィール:https://sajotan.asahigakuen.ac.jp/about/greeting/

◎全体講評:17:00~17:10 柴山慎一(日本広報学会理事長)
◎挨拶:17:10~17:20 馬越恵美子(異文化経営学会会長・桜美林大学名誉教授
◎懇親会:17;30~19:00 文系センター16F「スカイラウンジ」(会費3500円)

◎お問合わせ先:(参加者募集、オンライン参加もできます)
九州部会長 小野豊和 toyokazuono@gmail.com TEL 090-5553-3234

(九州部会長 小野豊和)

「理論研究部会2022:2023年6月定例会報告、7月予告」イメージ画像

理論研究部会2022:2023年6月定例会報告、7月予告

本部会では毎月海外の広報研究資料を読み、議論をしています。
メンバーは随時募集中しています。

【報告】第12回6月17日:山村公一会員(TSコミュニケーション)、
テーマ:インターナル・コミュニケーション

Shimizu, M., & Yamamura, K. (2023).
Revs Your Heart: How Yamaha Motors Revved Up Its Employees during Corporate Transformation.
In Internal Communication and Employee Engagement (pp. 343–356). Routledge.

本文献はインターナルコミュニケーションにフォーカスした初のケース集となる書籍の一章。
著者でもある報告者が執筆の経緯や条件について紹介した上で、
理論的背景・先行研究・タイヤマハの国際的インターナルコミュニケーションの事例について、
同賞に沿って報告が行われた。

報告後、事例におけるコミュニケーションの貢献の評価、
事例研究/ケース・スタディ・アプローチの可能性と限界について議論した。

【予告】第13回7月15日:村上信子会員(大分県立芸術文化短期大学)、
テーマ:プロパガンダ
Olli Hellmann & Kai Oppermann (2022)
Propaganda photographs as a tool of North Korean public diplomacy:
an experimental analysis of the Kim Jong-un effect, Cambridge Review of International Affairs,
https://doi.org/10.1080/09557571.2022.2065460

報告日程一覧 https://bit.ly/PRrironbukai_schedule

(国枝智樹)

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